入澤 仁美 プロフィール

法律と医療を結ぶ懸け橋を目指して

1985年1月8日生まれ。名古屋大学法科大学院を2010年に修了(法務博士取得)後、自身が大病を患った経験を契機に、2014年から医事法・医療倫理の研究を開始する。療養生活が終了した2015年からは、TA、研修員、研究生等を経験し、2017年4月に兵庫医科大学先端医学研究所(細胞・遺伝子治療部門)の非常勤講師に就任し、法律と倫理と医療を結ぶ懸け橋になることを目標に活動を続ける。2021年4月から順天堂大学医学部非常勤助教に着任。臨床医療現場における「五感で感じる刺激の重要性」を唱え、アートケアについて実践的に研究する様子は産経新聞やNHKに取材を受けた。

2017年1月~2019年4月まで、大阪市内の高齢者施設で「ベリー ダンスケアイベント」を毎月開催し、ボランティアイベントを開催しながらアートが高齢者のQOLに及ぼす影響についての研究も行っていた。2017年4月には順天堂大学の博士課程に入学し、臨死期の患者特有の苦痛と終末期医療におけるチ ーム医療の問題点をカルテを通じて分析することにより、順天堂医院内の終末期医療の見回りチ ームの発足に繋げた。また病気について安心して他者と語ることにより「不安の解消」をできる場所が必要だと考え、2017年12月からは、がん患者・家族・遺族・がんに関心を持つ人が交流できる「がん哲学外来メディカルカフェ・LeMoi(ルモワ)」を兵庫県西宮市内で運営していた。2016年から終末期医療やアドバンス・ケア・プランニングに関わる演題発表を行い、数々のシンボジウムやワークショップに話題提供者として登壇している。

自身が26歳の時に子宮内膜症を患って不妊当事者となった際に、日本には生殖医療・生命倫理に関する法が存在しないことに愕然とし、生殖補助医療の技術と情報ばかりが独り歩きをして、特別養子縁組や里親についてカップルから関心を持たれないこと、第三者関与型の生殖補助医療によって生まれた子の精神面のフォローが置き去りになっている現実に疑問を感じ、生殖補助医療における生殖医療·生命倫理に関する法整備が進むこと、ドナーを管理する公的機関が設けられることを目標として、倫理問題の研究をライフワークとすることを決意する。

2016年から論文の執筆や学会発表を開始するが、2018年4月からは「不妊患者のプライバシ ーと子の出自を知る権利の在り方一真実告知体制の構築ー」と題した科研費研究(若手研究)の研究代表者を務め、養子の場合のカウンセリングや告知が第三者関与型の生殖補助医療の現場に活かされないか、不妊当事者・選択的シングルマザー・LGBTsがどのような親になりたいと思っているのか等についての研究を進める。

2019年6月にステージIVの乳がん患者になるが、闘病の中でも研究を止めることはなく、2019年10月から医療者・不妊治療経験者・ドナー・DC(配偶子提供)児・法律実務家・研究者に対してインタビュー調査を開始する。「当事者の生の声(ナラティプ)」を収集することにより、不妊治療・配偶子提供型生殖補助医療・養子縁組の現状を把握しようと努めていた。また、科研費研究「老成学の視点から見るLGBTの生活形態と互助(研究代表者:稲垣恵一)」では、研究協力者としてセクシュアル・マイノリティの家族形成の上での法的・倫理的課題についての考察を担当してきた。

2018年5月から数々の学会で多様な家族形成をテーマとした企画演題のオーガナイザーを務めるだけでなく、市民講座や自助グループでの講師活動も積極的に行うことにより、一人でも多くの当事者に「子どもの福祉」について考えてもらう機会を提供しようと努めている。市民講座やセミナーでは、医療関係者でなくても理解しやすい話し方と、質疑応答への丁寧な対応(時間内に答えきれなかった質問は事後にフィードバックを返す等)が人気であった。

2022年1月15日永眠。

研究テーマ

科研費研究者番号:30788477
日本の研究.com研究者番号 : 823869

19th Asian Bioethics Conference Best Poster Award 受賞 /平成30年10月

専門は生命倫理学医事法、医療安全学、病院管理学。研究課題として、多様化する提供精子による生殖を検討するカップルへの情報提供に関する研究や、不妊患者のプライバシーと子の出自を知る権利の在り方―真実告知体制の構築― (2018~2021) に取り組んだ。

科研

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18K17340/
https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000030788477/
https://research-er.jp/researchers/view/823869

プロフィール

セミナー

(出典)柘植あづみの生命倫理チャンネル『SNSによる精子提供から考える日本のAIDの今後の課題』 YouTube, uploaded by 柘植あづみの生命倫理チャンネル、2021年04月07日、https://youtu.be/VB2BQ5KOKB8

(出典)冲永隆子チャンネル『八王子「生命倫理」14回7月20日外部講師入澤仁美「当事者のACP」』 YouTube, uploaded by 冲永隆子チャンネル、https://youtu.be/PSshGJ_K7JU

学歴

令和3年4月 順天堂大学 医学部 病院管理学 研究室 非常勤助教
令和3年3月 順天堂大学 大学院 医学研究科 病院管理学 博士課程後期卒業(医学博士取得)
平成29年4月 兵庫医科大学 先端医学研究所(細胞・遺伝子治療部門) 非常勤講師
順天堂大学 大学院 医学研究科 病院管理学 博士課程後期進学
平成22年3月 名古屋大学 法科大学院 修了(法務博士取得)

所属学会

日本生命倫理学会、日本医学哲学・倫理学会、医療の質・安全学会、応用哲学会、日本保健医療社会学会、日本保健医療行動科学会、Asian Bioethics Association、日本臨床倫理学会、国際ジェンダー学会、日本宗教学会

職務

兵庫医科大学 非常勤講師 先端医学研究所 (細胞・遺伝子治療部門) 後藤章暢 教授
順天堂大学 医学部 非常勤助教 病院管理学
小林弘幸 教授
川﨑志保理 准教授
外部ゲスト講師授業 京都府立医科大学 大阪大学
瀬戸山晃一 教授
帝京大学共通教育センター
冲永隆子 教授

資格

  • 名古屋大学 法科大学院 法務博士
  • 順天堂大学 大学院 医学研究科 病院管理学 医学博士
  • 日本臨床倫理学会 臨床倫理認定士
  • 2019年 [がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修会]を修了 修了証書番号28239号 順天堂大学医学部にて

フォトアルバム